2017年08月16日

かにえエコきっず調査隊

8月8日(火)、愛知県海部郡蟹江町が主催する「かにえエコキッズ調査隊」が開催され、日本野鳥の会愛知県支部から佐久間、金澤、野澤の3名が講師を務めました。

エコきっず調査隊は、海部地域の各教育委員会が主催する「川」をテーマに活動する小学生のための環境学習グループです。各地域の川の水質を調べたり生き物を調べたりして川の環境と人とのつながりを学習します。蟹江町や津島市、弥富市など各地域でそれぞれが調査隊を結成して調査をした後、合同で調査結果の発表会を行っています。
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今回の蟹江町のエコキッズ調査隊では蟹江インターチェンジのサギコロニーをテーマにして、サギの生息する環境を学んでもらおう、というのが趣旨です。

予定では参加の小学生15人とともに大型バスに乗って蟹江インターチェンジのサギコロニーを観察したあと、蟹江インターチェンジすぐそばのビルの屋上からサギコロニーを観察することになっていました。ところが前日に台風が来て当日の朝まで影響が予想されたため、サギコロニーの観察は中止しました。その代わり公民館のホールでサギコロニーについての話やサギの動画を見て学んでもらいました。

まず佐久間が、冊子「高速道路がサギのすみかになったわけ」に基づき、サギがなぜ高速道路インターチェンジにコロニーを作るようになったのか、またその周辺の環境はどうなのかなど、丁寧に解説しました。特に村人たちが雨ごいをしたら白いサギに乗った仙人が現れて村に雨を降らせた、という伝説の話では皆、目を輝かせて聞いていました。
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次に野澤が動画でサギがエサを取る様子を解説しました。コサギが足をプルプルと振るわせてエサを取る様子やチュウサギがドジョウを食べる様子を見てもらいました。ゴイサギが昼間に活発に動いてえさを取る様子はあまり見ることのできない映像だったと思います。


そして最後に金澤が、蟹江インターチェンジ内のサギコロニーの様子を撮った動画を見せて、チュウサギの求愛や、ダイサギがエサをヒナに与える様子などを解説しました。非常に美しくかつ迫力のある映像で子供たちは夢中で見入っていたのが印象的でした。

以上で午前の部は終わって、午後からは子供たちが5人づつ3つの班に分かれて発表資料を作成しました。
蟹江町からその発表資料を送ってもらったので以下に公開します。
「サギと人とがともに生きる豊かな自然を守り育てます」とか、
「みんなで協力しあってサギがすめる環境を守り続けます」とか、
「昔からサギは良い鳥として昔話に登場している。サギは仙人や神様の使いとして昔話に登場している」など、思わずこちらの目頭が熱くなりそうなコメントが書いてあります。

3回サギ1班-1.jpg 3回サギ2班-1.jpg 3回サギ3班-1.jpg

子供たちはサギとコロニーのことを本当に良く理解してくれたようでうれしい限りです。










posted by Ted at 15:06| Comment(0) | お知らせ

2017年08月11日

メガソーラーの環境破壊

前回「ソーラーパネルとサギ」の記事を書きましたが、
今回もソーラーパネルからみの話です。

絶滅危惧種のチュウヒが生息している木曽岬干拓地で木曽岬メガソーラーが発電を始めたのは2014年12月でした。
日本野鳥の会三重が中心となって反対運動を展開しましたが奮闘及ばず、ソーラーパネルが設置されてしまったのです。
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木曽岬メガソーラーのホームページによると、
 ・面積  78ha(ナゴヤドーム約20個分)
 ・出力  49155kW
 ・想定年間発電量  5200万kWh/年
  となっています。
http://www.kisozaki-megasolar.com/

  ナゴヤドーム約20個分とはかなりの面積です。

一方、名古屋市の港区潮見町に中部電力の「新名古屋火力発電所」があります。
中部電力のホームページによると総出力 3,058,000kWとなっています。
これは日本の火力発電所としては普通の規模です。
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もしこの新名古屋火力発電所と同じ電力を木曽岬メガソーラーで発電すると仮定したとき、
木曽岬メガソーラーが何個いるのかを計算してみました。

すると、なんと木曽岬メガソーラーが359個必要という計算結果になりました。
(計算根拠は一番下にあります。)

359個分は面積にすると28000ヘクタールで、これは名古屋市の面積の約85%に相当します。

普通の規模の火力発電所1個分を発電するのに、名古屋市の面積の約85%が必要とは、
いかにソーラー発電とは場所をとる発電方法かが分かりますね。

今、日本の各地でソーラーパネルの設置による環境破壊が報告されています。
愛知県でも海上の森の隣接地に無許可でメガソーラーを設置したフジ建設の問題がありました。
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/302961/122700037/?ST=msb


三重県四日市では2ヶ所でメガソーラーの設置が予定されています。
その場所はサシバの生息が確認されている貴重な里山環境であるため、
日本野鳥の会三重が反対運動をしています。しかしひとつは着工寸前という状態です。
https://miebird.org/index.php/ja/16-announce/417-shomei201703b


本来、固定価格買取制度というものは地球温暖化防止の観点から再生可能エネルギーによる発電を増やすために採用された制度だったはずです。
しかし誤解を恐れずに言えば、現実は売電によるお金儲けの手段として利用されているだけのように思えます。
里山環境を破壊したり、絶滅危惧種が生息する環境を破壊してまでソーラーパネルを設置するような事業者が地球温暖化防止のことを考えてやっているとは到底思えません。

メガソーラーによる環境破壊になんとか歯止めをかける必要があります。

そこで提案ですが、自治体は大小全てのソーラーパネル設置に際して自然環境保護を第一とする厳しいガイドラインを設けて、環境破壊、景観悪化、希少種生息地破壊につながるような事案は全て排除するようにしていただきたいと思います。

前述の三重県四日市市議会ではそのような動きがあるようです。非常に好ましいことだと思います。
https://mainichi.jp/articles/20170630/ddl/k24/010/183000c

ぜひ全国の自治体に広がればいいですね。


<参考>
計算根拠は以下の通りです。
 新名古屋火力発電所の推定年間発電量 305万kwx365日x24時間x稼働率0.7=1870260万kwh/年
 1870260万÷5200万=359個
 78ha x 359個=28002ha
 名古屋市の面積は、32640ha
 28002ha÷32640ha=約85%



日本野鳥の会愛知県支部 http://www.wbsj-aichi.org/
サギコロニー調査 http://herons-egrets.sakura.ne.jp/
ポートアイランドを野鳥の保護区にする活動 http://www.wbsj-aichi.org/port_island/page.html





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2017年08月07日

ソーラーパネルとサギ

愛知県支部の役員のMさんから興味深い情報を提供していただきました。

愛知県内のとある池に浮かべたソーラーパネルをサギが巧みに利用していると思われる写真です。
このソーラーパネルが浮かべてある池は以前はカモ類がたくさん越冬していました。
ところがあるときソーラーパネルが池に設置され、カモ類がほとんど越冬しなくなりました。
野鳥保護の立場からみると非常に残念なことになったのです。
しかし野鳥のたくましさ、とでもいいましょうか、このソーラーパネルを巧みに利用していると
思われる現象が見られるようになったのです。
写真のソーラーパネルの上にいるのは大部分がダイサギと思われます。
(クリックで拡大)
20170730ソーラー池のサギ.JPG

そして注意深くこの写真を見ると、ダイサギがソーラーパネルの隙間から水面のエサを狙っている様子がうかがわれます。
通常であればサギ類はこの池のこの場所は深すぎてアクセスすることができません。せいぜい水辺の浅瀬でエサをとるくらいです。しかしこのソーラーパネルが出来たおかげでサギたちは池の中央にまでアクセスすることが可能になりました。そしてソーラーパネルの隙間から水面を泳ぐ魚を取るようになったと思われます。
人間の作った人工物を巧みに利用するサギたちの順応力には驚くばかりです。

しかし野鳥の中にはこれほどの順応力を持たないものもいます。そういった順応性に乏しい野鳥にはこれからの日本はますます住みにくい場所になっていく可能性が高いです。そうならないようにするためには人間本位の考えから自然環境本位の考えにシフトしていく必要があると思います。

日本野鳥の会愛知県支部 http://www.wbsj-aichi.org/
サギコロニー調査 http://herons-egrets.sakura.ne.jp/
ポートアイランドを野鳥の保護区にする活動 http://www.wbsj-aichi.org/port_island/page.html
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