2016年05月31日

サギコロニー調査の裏話

 今回はサギコロニー調査の裏話を送ります。

 サギコロニー調査はまず、年明け一番の1月愛知県支部役員会にて年間の日程が決定されます。

 次に前年度のまとめ報告書を作成するのですが、このまとめ作業は3月くらいまで続きます。完成後はネクスコ中日本さんが「活動報告書」を発行して1年間の活動は終了となります。

 そのうちすぐに4月となりサギコロニーのシーズンがやってきます。蟹江公民館分館の予約とか、調査の内容確認とか、コロニー下見とかをして調査時に行う内容を決定します。
 
 調査の数週間前から調査員募集のメールを配信して調査員を募集します。このサギコロニー調査の発足当初(2011年)は愛知県支部の役員のみでの調査だったため、調査員の数は少なく、調査員の配置に苦労しましたが、最近は協力していただける方が増えてきたためそんな苦労はなくなりました。

 調査日が近づいてくると、参加者名簿を作成して蟹江ICと弥富IC、そしてループ内調査員の振り分け作業をします。基本的には蟹江IC経験者は引き続き蟹江IC,弥富ICも同様、というスタンスで振り分けをしています。

 そして調査日前日は、お茶菓子の買い出し日です。お菓子は甘党、辛党両方の好みにあうよう甘いものと辛いもの、暑い時期は塩気の多いものや、塩アメ、そして高カロリーのナッツ類などを同封します。暑い時期にチョコ菓子を入れたところチョコが溶けてしまって調査員からクレームがついたことがあり、暑い時期にはチョコ菓子は避け、ゼリーや水ようかんといったノド越しのいいものを選んでいます。このお菓子をスーパーマーケットで選んでいるときは結構楽しい時間です。そして購入した多量の菓子類を人数分に小分けして袋詰めします。
 
 サギ調査の前に実施するサギ識別勉強会のために、撮りためた膨大な動画の中からつかえそうな動画を選定します。4月の事前調査や5月はまだ参加者の目が慣れていないため、なるべく簡単な問題を出すようにしています。6月は少し難しい問題、7月はアマサギが巣立ちの時期を迎えるため、白アマサギの識別を中心に出題、8月は群れでの帰巣が増えるため、サギの群れ識別をよく実施しています。アマサギ10数羽の中にチュウサギ2羽がいてそのチュウサギはどれでしょう、とかいう問題です。驚くことにこのような難問でも正解される人がいるのです。愛知県支部のサギ識別眼は本当にすごいと思います。
 
 サギ識別の話だけではなく、サギに関するいろいろな話題も勉強会の前に提供しています。ドローンによるコロニー調査、他の地域でのサギコロニー調査結果、海外論文の興味深い話(サギの雄と雌で体格が異なる、デコイでのコロニー誘導成功の話など)、あるいはコアジサシ保護の話などです。

 そしてサギ調査当日がやってきます。集合時間前からぞくぞくと集合場所の公民館にやってくる調査員さんたちのうれしそうな顔を見ながら、今日も楽しい一日になりそうだなあ、とわくわくして開始時間を待つのです。

 調査が始まるとあとは調査員の識別力にお任せとなります。飛来数が多い地点、少ない地点の差はありますが、それぞれの地点で最大限の識別力を発揮してもらってカウントします。
 
 調査終了後、日を改めてカウント数の集計をしてそのラウンドは終了となりますが、すぐに翌月の調査が待っています。

 そんなサギコロニー調査の裏話ですが、もしサギのカウント以外に何か協力したい、という方がおられましたらどうぞ御一報下さい!

(日本野鳥の会愛知県支部HP http://www.wbsj-aichi.org/
(サギコロニー調査HP http://herons-egrets.sakura.ne.jp/






 
 





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2016年05月29日

5月28日 第1回サギコロニー調査実施しました

今年第1回目となるサギコロニー調査が5月28日に終了しました。
今回は最終的には参加者が45名、しかもそのうち初参加者が17名というかつてないリフレッシュしたメンバーでの調査となりました。

(公民館での打ち合わせの様子)
survey meeting_2016.5.28.jpg

今回は伊勢志摩サミット警備上の関係で、NEXCO中日本さんの黄色パトカーが使用不可能だったため、ループ内に入っての調査が出来ませんでした。そこで我々の車1台に5名が同乗し、蟹江・弥富IC両ループを通過しながら連続写真を撮影、後から画像を見て個体数をカウントする手法をとりました。撮影の際には後方確認係も車に同乗し、十分に後方の安全確保をしながら実施をしました。
画像でのカウントは巣内のヒナ数まではカウント困難なため、実際の数よりは少ないと予想されます。

(蟹江ループ内写真)
CO3Q1726.jpg

また、ループ内の写真撮影後は従来のようにループ外からループ内に飛来してくるサギの個体を種識別しながらカウントしました。初心者はベテランと組んでいただき、実地で識別訓練をしながらの調査となりました。

結果、蟹江・弥富ICのループ内、飛来数合わせて総個体数は1675羽。昨年度5月の総個体数1786羽と比較するとやや少ないように思えますが、ループ内の巣内ヒナ数のカウント漏れを考慮すると決して今年は減ったとはいえない数字であると思います。

デコイ設置によるコロニー誘導ですが、まず下の写真のようにデコイを設置しました。広範囲にわたって設置したため写真のデコイはその一部です。アオサギデコイ、アマサギデコイ、コサギデコイが設置してあるのがわかりますか?
(弥富ループ内サギデコイ)
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この結果、デコイを設置したこの樹林地では営巣を確認できませんでしたがループ内の他の樹林地には営巣を多数確認し、合計羽数では90羽を数えました。(昨年度は0羽。)
(弥富ループ内サギコロニー)
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夕方に飛来してねぐらとして利用する個体も多数確認されました。周辺地域へのコロニー分散は現時点では報告されていないため、デコイによるコロニー誘導によってコロニー分散防止効果はあったと思われます。

デコイによる効果は今後引き続き検証していきます。

次回のサギコロニー調査は6月25日(土)です。

6月は巣の中でエサをねだる幼鳥が多数観察される時期です。
今回の調査に参加された方は6月以降もぜひご参加下さい。

(日本野鳥の会愛知県支部HP http://www.wbsj-aichi.org/
(サギコロニー調査HP http://herons-egrets.sakura.ne.jp/





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2016年05月25日

支部役員のお仕事

 今回は少し趣をかえて、日本野鳥の会愛知県支部の役員がどんなことをしているかを紹介します。

 20名ほどいる愛知県支部役員はすべてボランティアで無給です。引退した方もいればまだまだ現役の方もおり、その職業はエンジニア、大学の先生、コンサルタント、獣医あるいは大学院生など様々です。支部会員の中からこの人なら役員としてやっていただけそうだ、という人に役員から声をかけて、引き受けてもらえそうならば役員会の議題にかけられ、そこで承認されると役員となります。

 支部長、副支部長そして、普及企画部、保護部、調査研究部、総務部、写真部などがありそれぞれに部長、副部長がいます。月1回、第1土曜日の午後3時から定例役員会を開催、名古屋市北区にある愛知県支部の事務所に集まってさまざまな議題について話し合いをします。サギ調査・コアジサシ保護関連や写真展、宿泊探鳥会、県への要望書や抗議文、藤前干潟協議会報告、親子セミナー企画などなど、その報告内容や議題はとてもここには書ききれません。

 役員の皆に共通する点は「鳥が好きでたまらない」ただこの1点です。写真が好きな人、鳥見の旅行が好きな人、調査・保護活動が好きな人、人に教えるのが好きな人など、役員それぞれに好みがあり様々な個性や特技を持った人の集まりですが、この「鳥が好きでたまらない」というキーワードを軸にして、自分の時間を犠牲にして支部会員の皆様のために、野鳥保護のためにと身銭を切って集まっている人たちなのです。

 私も入会2年目にして役員に誘われ、気がついたら首までどっぷりと支部の活動につかっています。おかげで鳥見に行く時間も取れなくなってしまいましたが、役員になる前と比べると人生が非常に充実しているように感じます。

では、それぞれの部の活動を紹介します。

■普及企画部
 宿泊探鳥会、定例探鳥会、平日探鳥会の企画運営を中心として、日本野鳥の会本来の目的である「野鳥を観察して楽しむ」という王道を皆様にお伝えするのがこの普及企画部です。特に宿泊探鳥会は必要最低限の費用で最大限の楽しみが約束される探鳥会として年3回〜4回実施されています。普及企画部の部長はまるで旅行代理店のように楽しみを参加者に提供します。

■写真部
 写真展の運営を中心として活動しています。写真部メンバーの中にはプロ級の腕前の人もいます。

■調査研究部
 愛知県定点調査のとりまとめ、サギ調査、コアジサシ調査などをしています。愛知県定点調査は今年で50年目を迎えました。50年も継続して愛知県の20か所以上を調査しています。これほどの長期間にわたって継続的に調査をしている県は他にありません。
またサギ調査では、蟹江・弥富ICのサギコロニー調査を中日本高速道路(株)から受託して2011年から生息調査を実施しています。

■保護部
 藤前干潟協議会での活動、木曽岬干拓地の猛禽類調査、メジロの飼育登録監視等をしています。木曽岬干拓地の猛禽調査は雨ニモマケズ風ニモマケズ1年を通じて実施、その調査の過酷さは比類がありません。しかしチュウヒの飛ぶ雄姿をみた瞬間にはその苦労も吹っ飛びます。

■総務部
 支部報の編集や、上記いずれの部も守備範囲外の内容すべてを担当しています。(なんでも部)

■会計
 支部のお金の管理。結構大変そうです。

 さて、役員のお仕事の紹介は以上です。
もし役員のお仕事(繰り返しますが、無給です!!)に興味を持たれた方はぜひ最寄りの役員の方と顔見知りになってください。そのうち肩を「ポン」とたたかれて引き抜きに合うことでしょう。

今よりもさらに充実した野鳥人生が待っています!(と思います。)



posted by Ted at 20:39| Comment(0) | お知らせ