今回は最終的には参加者が45名、しかもそのうち初参加者が17名というかつてないリフレッシュしたメンバーでの調査となりました。
(公民館での打ち合わせの様子)

今回は伊勢志摩サミット警備上の関係で、NEXCO中日本さんの黄色パトカーが使用不可能だったため、ループ内に入っての調査が出来ませんでした。そこで我々の車1台に5名が同乗し、蟹江・弥富IC両ループを通過しながら連続写真を撮影、後から画像を見て個体数をカウントする手法をとりました。撮影の際には後方確認係も車に同乗し、十分に後方の安全確保をしながら実施をしました。
画像でのカウントは巣内のヒナ数まではカウント困難なため、実際の数よりは少ないと予想されます。
(蟹江ループ内写真)

また、ループ内の写真撮影後は従来のようにループ外からループ内に飛来してくるサギの個体を種識別しながらカウントしました。初心者はベテランと組んでいただき、実地で識別訓練をしながらの調査となりました。
結果、蟹江・弥富ICのループ内、飛来数合わせて総個体数は1675羽。昨年度5月の総個体数1786羽と比較するとやや少ないように思えますが、ループ内の巣内ヒナ数のカウント漏れを考慮すると決して今年は減ったとはいえない数字であると思います。
デコイ設置によるコロニー誘導ですが、まず下の写真のようにデコイを設置しました。広範囲にわたって設置したため写真のデコイはその一部です。アオサギデコイ、アマサギデコイ、コサギデコイが設置してあるのがわかりますか?
(弥富ループ内サギデコイ)
この結果、デコイを設置したこの樹林地では営巣を確認できませんでしたがループ内の他の樹林地には営巣を多数確認し、合計羽数では90羽を数えました。(昨年度は0羽。)
(弥富ループ内サギコロニー)

夕方に飛来してねぐらとして利用する個体も多数確認されました。周辺地域へのコロニー分散は現時点では報告されていないため、デコイによるコロニー誘導によってコロニー分散防止効果はあったと思われます。
デコイによる効果は今後引き続き検証していきます。
次回のサギコロニー調査は6月25日(土)です。
6月は巣の中でエサをねだる幼鳥が多数観察される時期です。
今回の調査に参加された方は6月以降もぜひご参加下さい。
(日本野鳥の会愛知県支部HP http://www.wbsj-aichi.org/)
(サギコロニー調査HP http://herons-egrets.sakura.ne.jp/)