愛知県内のとある池に浮かべたソーラーパネルをサギが巧みに利用していると思われる写真です。
このソーラーパネルが浮かべてある池は以前はカモ類がたくさん越冬していました。
ところがあるときソーラーパネルが池に設置され、カモ類がほとんど越冬しなくなりました。
野鳥保護の立場からみると非常に残念なことになったのです。
しかし野鳥のたくましさ、とでもいいましょうか、このソーラーパネルを巧みに利用していると
思われる現象が見られるようになったのです。
写真のソーラーパネルの上にいるのは大部分がダイサギと思われます。
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そして注意深くこの写真を見ると、ダイサギがソーラーパネルの隙間から水面のエサを狙っている様子がうかがわれます。
通常であればサギ類はこの池のこの場所は深すぎてアクセスすることができません。せいぜい水辺の浅瀬でエサをとるくらいです。しかしこのソーラーパネルが出来たおかげでサギたちは池の中央にまでアクセスすることが可能になりました。そしてソーラーパネルの隙間から水面を泳ぐ魚を取るようになったと思われます。
人間の作った人工物を巧みに利用するサギたちの順応力には驚くばかりです。
しかし野鳥の中にはこれほどの順応力を持たないものもいます。そういった順応性に乏しい野鳥にはこれからの日本はますます住みにくい場所になっていく可能性が高いです。そうならないようにするためには人間本位の考えから自然環境本位の考えにシフトしていく必要があると思います。
日本野鳥の会愛知県支部 http://www.wbsj-aichi.org/
サギコロニー調査 http://herons-egrets.sakura.ne.jp/
ポートアイランドを野鳥の保護区にする活動 http://www.wbsj-aichi.org/port_island/page.html