2020年03月18日

鳥とクラシック音楽

「おうちでバードウォッチング」シリーズのひとつとして、曲の中に鳥が登場したり、題名に鳥の名前がついているクラシック音楽を紹介します。全部、YouTubeで聴くことができます。

@ベートーベン 交響曲6番「田園」
いわずと知れたベートーベンの超有名曲。この交響曲は全部で5つの楽章から出来ています。鳥が登場するのは第2楽章の終り頃。フルート、オーボエ、クラリネットが3種類の鳥の鳴き声をそれぞれ奏でます。何の鳥かは聞いてみてのお楽しみ。たぶんクラリネットが吹く鳥の声は皆さまもよくご存じの鳥です。

YouTube「ベートーベン 田園 サイモン・ラトル」で検索してみて下さい。23分30秒あたりから鳴きます。



Aレスピーギ 組曲「鳥」
イタリアの作曲家レスピーギが17世紀の曲を集めて編曲した組曲。第1曲「前奏曲」につづいて、第2曲「ハト」、第3曲「めんどり」、第4曲「サヨナキドリ」、第5曲「カッコウ」の5つの曲から成ります。特にカッコウがお勧め。僕がまだ高校生くらいのころ、FM愛知で「音楽の森」というクラシック番組が放送されていて、その冒頭に流れるテーマ音楽がこの曲の「カッコウ」でした。懐かしい1曲です。

YouTube「レスピーギ 鳥 オルフェウス」で検索してください。カッコウは14分あたりから始まります。

Bシベリウス 交響詩「トゥオネラの白鳥」
フィンランドの作曲家シベリウスの代表作です。しずかな雰囲気の中、イングリッシュホルンが奏でる美しいメロディは息苦しくなるくらい。朝もや立ち込める湖を泳ぐ白鳥の姿が目に浮かんできます。

YouTube「シベリウス トゥオネラの白鳥 NHK」で検索してみてください。NHK交響楽団の演奏映像が視聴できます。

Cヨゼフ・シュトラウス ワルツ「オーストリアの村つばめ」
ワルツ王ヨハン・シュトラウスの弟ヨゼフ・シュトラウスが作曲したワルツ。曲のなかでは鳥笛を使ってツバメの声を模しています。オーストリアの初夏が感じられる明るく楽しい1曲です。

YouTube「ヨゼフ・シュトラウス オーストリアの村つばめ ボスコフスキー」で検索してください。僕の大好きだったウィリー・ボスコフスキー指揮の演奏が聴けます。

Dレスピーギ 交響詩「ローマの松」
イタリアの作曲家レスピーギの代表作 交響詩「ローマの松」。この曲の第3部「ジャニコロの松」の終り頃に登場するのは、サヨナキドリ(ナイチンゲール)。演奏では録音した実際の鳥の声を流すことが多いです。

YouTube「レスピーギ ローマの松 ニューヨークフィル」で検索するとニューヨークフィルの名演奏が視聴できます。21分くらいの曲ですが、サヨナキドリが鳴くのは15分くらいのところ。続く第4部「アッビア街道の松」は圧巻の迫力です。トロンボーンがめちゃめちゃカッコいい。

では野鳥に思いをはせつつ、クラシック音楽をお楽しみください! 

他にもまだたくさんあるので今後、紹介していきます。

テッド


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2018年08月14日

Roosting Swallow Watching

The Barn Swallow, the most common swallow in Japan, migrates from South East Asia to Japan every March. The Swallow uses man-made structure to breed from April to late July. After the breeding period, they make a large flock and fly back to their roost in a reed bed at sunset. Watching the roosting flock of Barn Swallows, called “Roosting Swallow Watching”, is a regular summer event for many birding clubs in Japan. And we just had our Roosting Swallow Watching on August-5-2018.

We got together at a park with a reed bed at 6:00 pm. The sunset time of the day was 6:52 pm and the swallow roosting usually begins 15-20 minutes before sunset. So we had a small lecture about the Barn Swallow for participants before the roosting began.
Here is a photo of the speaker, putting on a swallow headband with a picture card.
(The center person, putting on the swallow headband, is the club director, Niiomi-san)
Speaker with a swallow headband.jpg

Around 6:30 pm, a couple of swallows arrived on the sky and flied about on the reed bed. Now the swallow roosting began. Sitting on the lawn, we watched and enjoyed it.
6.30 pm.JPG

Gradually, the number of swallows increased, and the swallow roosting climaxed around 6:50 pm.
6.50pm.jpg
(Photo by Murakami-san)

Thousands of swallows flied around and dived into the reedbed one after another.
The only word we could say in this climax scene was “Incredible!”.
roosting climax.jpg
(Photo by Murakami-san)

After the climax, the number of roosting swallows gradually decreased, then the swallows in the reedbed became quiet around 7:30 pm.
(Photo by Murakami-san)
swallows in reedbed 7.30pm.jpg

This amazing swallow show can be seen during mid-summer, and gradually cannot be seen as summer is gone. And then, when their figure completely disappear, we feel autumn is coming in Japan.

T.N






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2018年04月07日

キアシセグロカモメについて


ビッグイヤー愛知2018では、カウント出来る野鳥は日本鳥類目録 第7版に準拠しています。

この鳥類目録第7版に「種名 キアシセグロカモメ ( 学名 Larus cachinnans)」、「亜種 キアシセグロカモメ (学名 Larus cachinnans mongolicus)」が記載されています。

今回はこの目録第7版の「キアシセグロカモメ」について説明します。

カモメ識別図鑑(氏原巨雄、氏原道昭 著)を参照すると、鳥類目録第7版の種名「キアシセグロカモメ (学名 Larus cachinnans)」は、「カスピセグロカモメ」が該当し、亜種「キアシセグロカモメ (学名 Larus cachinnans mongolicus)」は、「モンゴルセグロカモメ」が該当します。

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このカスピセグロカモメ、モンゴルセグロカモメのどちらも鳥類目録第7版では「キアシセグロカモメ」とよばれる範疇に含まれます。ですからカスピセグロカモメ、またはモンゴルセグロカモメを確認出来た場合は「キアシセグロカモメ」としてカウントして下さい。

ちなみにカスピセグロカモメは日本ではまれだそうです。ですからビッグイヤー愛知2018でカスピセグロカモメを「キアシセグロカモメ」としてカウントできるチャンスは非常に少ないと思われます。

脚が黄色だからといって、脚の黄色いセグロカモメやホイグリンカモメ(鳥類目録第7版ではニシセグロカモメ)をキアシセグロカモメと誤認しないようくれぐれも注意しましょう。

一方、モンゴルセグロカモメは「冬は日本全国で少数が見られる」(カモメ識別図鑑)とのことです。ですからここではモンゴルセグロカモメに関して、セグロカモメと比較したときの識別ポイントを記します。

カモメ識別図鑑(氏原巨雄、氏原道昭)以外では以下の図鑑が参考になります。
 
 ■GULLS OF THE WORLD (KLAUS MALLING OLSEN)
 ■GULLS OF EUROPE, ASIA, AND NORTH AMERICA(KLAUS MALLING OLSEN)
 ■BIRDS OF EAST ASIA (MARK BRAZIL) 
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ではこれらの図鑑を参考にモンゴルセグロカモメのセグロカモメとの識別点を挙げます。

初列風切
初列風切のパターンは、GULLS OF THE WORLD、および GULLS OF EUROPE, ASIA, AND NORTH AMERICA によると、セグロカモメとほぼ同じ、と記載されています。個体差間での重複もあり識別の参考にするには難しそうです。

脚の色
BIRDS OF EAST ASIAおよび、GULLS OF EUROPE, ASIA, AND NORTH AMERICAでは肉色に描かれており、GULLS OF THE WORLDの写真ではいずれも肉色です。カモメ識別図鑑では「足は黄色いものもいるが淡いピンクか肉色の個体が多い。」と記載されています。
論文「Phenotypic variation and systematics of Mongolian Gull (Yesou 2001)」によると、バイカル湖とモンゴル国内で捕獲したモンゴルセグロカモメの脚の色についての調査結果では、グレー22〜40%、黄色13〜27%、ピンク21〜46%、肉色4〜10%、それぞれが混じった色6〜30%となっています。比率に幅があるのは捕獲したコロニーごとの差、および年齢差のためです。よって脚の色も識別の参考にはならないと思われます。下記論文が引用先の原著です。モンゴルセグロカモメの写真が多数掲載されているので参考にしてください。

論文 モンゴルセグロカモメの表現型変異と系統分類学 (Yesou 2001)

背の色
「モンゴルセグロカモメの多くはセグロカモメより背の色が淡い。」(GULLS OF EUROPE, ASIA, AND NORTH AMERICA)
また、GULLS OF THE WORLD では、KODAKグレースケールで背中の色を表しています。数が大きいほど濃くなります。それによるとモンゴルセグロカモメはグレースケール5〜6、セグロカモメはグレースケール5.5〜7(8)です。ということは平均的にモンゴルセグロカモメはセグロカモメと比較してやや淡いグレーとなります。
Yesouの論文では マンセルインデックスでグレーの度合いを比較しています。マンセルインデックスでは数が少ないほど濃くなります。モンゴルセグロカモメは4.5〜5.5、セグロカモメは5〜6です。つまりモンゴルセグロカモメはセグロカモメより背の色が濃いということになります。この両者の食い違いはサンプルリングした地域の個体差でしょうか。いずれにせよ背の色もあまり識別の参考にならないと思われます。
参考にYesouの論文からグレーの度合いを表した表を添付します。セグロカモメの亜種のうち日本で見られる亜種はセグロカモメ vegaeです。
(クリックで拡大)
grey index.jpg


冬羽の斑点
「頭の班はセグロカモメより範囲は限定的で細く鋭い。冬半ばから夏羽に移行する傾向が強く頭の白さが目立つ」(カモメ識別図鑑)
「冬羽の班は通常薄く、首後部に限られる」(BIRDS OF EAST ASIA)
「冬羽でも頭部は白い。せいぜい首後部に薄い茶色の班が出る程度」(GULLS OF THE WORLD)

これは重要な識別点となりそうです。


「モンゴルセグロカモメは嘴に黒斑のある個体が多い」(カモメ識別図鑑)

これもよい識別点になりそうです。

全体の印象
「翼や嘴、足など全体的に多少長い印象に見える個体が多い」(カモメ識別図鑑)
「ボリュームのある胸、角度のついた前頭部とフラットな額、やや後方にある目、三列風切の段差が明確」(GULLS OF THE WORLD)
「休んでいるとき、初列風切の尾羽からの突き出しが長くスマートな印象」(BIRDS OF EAST ASIA)


識別の説明については以上です。

なかなか決定的な識別の決め手は難しそうですね。
冬羽での頭部の白さでモンゴルセグロカモメかも、とあたりをつけて、あとは写真を撮って全体の印象で判断する、という手順での識別になると思われます。

もうカモメシーズンもほぼ終わりなので今年の秋から12月にかけてはぜひともキアシセグロカモメ(モンゴルセグロカモメ)の識別にチャレンジしていただきよい結果を出してください。

ではビッグイヤー愛知2018の参加者の皆様のご健闘を祈ります。


日本野鳥の会愛知県支部 http://www.wbsj-aichi.org/index.html
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posted by Ted at 10:02| Comment(0) | その他